早朝７時，夜行バスはラパスの町に到着。毛布は無かったがエンジンの下に席があったのか，あまり寒さは感じなかった。なんとか無事にラパスまで帰れてよかった。しかし，夜行バスの連泊はやはりきつい。
ふらつく足で降りるとバスターミナルの中のトイレへ。料金を払い，中でトイレと着替え，洗面をすましさっぱりする。旅はあと３日。今日はラパスで観光，明日はプーノ，あさってはリマという予定。ラパスの観光には世界遺産「ティワナク遺跡」をはずすことはできない。プーノへの帰りに立ち寄ろうかとも考えたが，やはり１日かけてゆっくりガイド付きで見たい。
  ＜飲み物屋と屋台＞
まずは，腹ごしらえ。バスターミナルの中で売っていた茶色の飲み物を買って，恐る恐る飲んでみる。甘く疲れた体にはおいしい。その飲み物と昨日買ったパンで朝食を済ます。外には屋台もあり，朝食を摂っている人もいる。次は今日のティワナクツアーを探すべく，２〜３のカウンターで聞いてチケットを買う。
＜ムリリョ広場：後ろは国会議事堂＞
ツアーは９時出発ということで，時間までラパスの町を観光することにする。まずはムリリョ広場まで歩く。２０分ほどでカテドラル，国会議事堂，大統領官邸などが周囲に集まっている広場に着く。早朝の広場はあまり人がいなかったがすがすがしい。
少し離れた所にあるサント・ドミンゴ教会があるが，ここも早朝で閉まっている。
下の方に降り，大通りを横切ってサン・フランシスコ教会に行く。この町のシンボルみたいな壮麗な建物である。ついでにぐるり町を一周してバスターミナルまで帰ることにする。歩いていると見慣れた風景。なんと一昨日，プーノからバスで降ろされた場所があり，こんなに近かったのかと驚く。途中，音楽隊が演奏しながら道路を歩いているのに出くわす。今日は日曜日，何かの記念日なのかもしれない。
＜サン・フランシスコ教会＞
バスターミナルまで帰り，しばらく待った後，ツアーガイド迎えに来てツアー開始。ツアーは２０人くらいで，小型マイクロバス一杯。ガイドは男性で，例によってスペイン語と，英語で交互に説明する。声が大きく自信に満ちた話しぶりで好感が持てる。
＜博物館の中の像＞
バスはラパスの町のすり鉢を上がり，荒野の中を走り２時間ほどでティワナク遺跡に着く。途中，遠くに頂上に雪をいただいたアンデスの山がきれいだ。ボリビアは元々標高が高い上に，さらに山があるので手軽に登れそうでトレッキングツアーなどもあるらしい。残念ながら今回は日程に余裕が無いので行けないが，また来たいと思った。
＜遺跡入り口＞
最初は博物館に入る。様々な文物と大きなモニュメントがあり，印象的。続いて遺跡に入る。ティワナク遺跡は広く，現在も発掘中でいたるところ掘り返している。
＜大きな声で説明するガイド＞
神殿や催事場，モニュメントなどかなりの大規模な遺跡である。また，いたるところ大きな石が使われており，その隙間のない組み合わせ技術はインカと通じるところがあり驚く。
＜精巧な石組み＞
最後に高い所にあがり遺跡全体を見渡す。広い大地に発掘中の遺跡が広がる風景にしばしたたずむ。降りた所で土産物を売っていた。石の像を買う。
 
＜門と像＞
近くのレストランで昼食。ガイドは顔なじみみたいで，料理を運んだり世話をする。食事後，少し離れた所にあうもうひとつの遺跡に行く。
＜すり鉢状のラパスの町並み＞
帰りも同じ道をラパスまで帰る。町の入り口のすり鉢の端で停まって，撮影の時間をくれた。家々が下方に見渡せ，遠くにアンデスの山が見える。何回見てもすばらしい。
４時ごろツアー終了。バスターミナルに戻り，明日のバスの切符を買う。明日は来た道とは違うデサグアデーロ経由のルートでプーノに戻るつもりだ。ルートを確認して切符を買う。今晩の宿を探さなければならない。バスターミナルから歩いて１０分くらいのところに手軽なホテルを見つける。７０Ｂｌ（約１０００円）
＜メルカド・ネグロ市場＞
部屋に荷物を置いて市場に出かける。最初にメルカド・ネグロ市場に行く。ホテルから少し上がった所で，通りに面してたくさんの店が出ている。日用品が道にはみ出さんばかりの棚にあふれている。人もたくさんいて活気に満ちている。
次に週末に市が立つというロドリゲス市場に行く。少し離れた場所にあり迷い，聞きながらなんとか着くが，もう日も暮れ，店も半分くらい閉まっていた。しかしここは果物，野菜売りが多く，店が道全体に広がり面白い。
＜露天のロドリゲス市場＞
最後にサガルナガ通りを歩く。ここはラパスの観光客が多く，旅行会社，おみやげ物屋，ホテルなどが集まっている賑やかな通りである。魔女通りと呼ばれるリナレス通りにも入ってみた。もう閉店間際で，閉まっている店も多く，あまり不気味な感じはしなかった。
＜不気味な雰囲気のリナレス通り＞
あちこち歩いているうち日が暮れ，夕食を食べようと思ったが，ボリビア通貨のお金が足りない。両替を探すがなかなか無い。バスターミナルまで戻るのも面倒だしということで，通りかかった肉を揚げている小さな店に入る。現地の人も食べているが，珍しいもの豆みたいなものも入っており，名前を聞く。あまりおいしくは無いが腹はふくれるしなにより安い。
 
＜食堂と夕食＞
結局，最初入国したときの５０００円両替したのと，ウユニツアーを３０ドル払っただけの計８０００円くらいで，３泊４日のボリビア旅行をしたことになる。
珍しくビールを飲まず（飲めず），宿に帰り寝る。
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