＜●イギリスまで●＞
まずは、夜行バスで筑波まで行き、息子のアパートの引っ越しの手伝いをする。
宅急便で１０個ほどの荷物を作り、といってももうほとんど済んでいる。業者に引き渡し、二人で飲みに出る。息子は生物を専攻しており、マンチェスター大学との交換留学の試験に通り、１年間留学するのである。すべて自分で望み、決めたことで、いつの間にか大人になっていると感心する。
がらんとした部屋に帰り、寝具も無いが２人でごろ寝する。私の分も含めて２つのトランクにはぎっしりと留学関係の物が詰まっている。しかしやけに重い・・・。案の定、成田空港で追加料金を取られる。う〜ん、これは想定外だ。
途中、シンガポール経由で乗り継ぐ。時間があったので観光する。マーライオンを見たり、屋台で食事、一杯やった。こうして２人の旅行は始まった。
＜マンチェスター大学内で＞
＜●マンチェスター●＞
機中泊の後、朝、マンチェスター空港着。タクシーで市内に。ネットで大学近くに予約してあった宿はすぐに見つかる。
ここらあたりは、旅慣れた父親がいたからスムースに行く。いっしょに付いてきてもらって良かったと思っただろう。
ホテルにトランクを預けて、大学の手続きに歩き回る。さすが大学の町というかこのあたりは大学の構内で、たくさんの建物が並んでいてどこがどこだか分からない。とりあえず、腹が減ったのでマクドナルドに入りハンバーガーで朝飯にする。味は日本と同じでおなかがすいていたので実においしかった。
町は端まで歩いて２０〜３０分くらいはかかり、古めかしい立派な建物も多く、さすが伝統を感じる。地図を見ながらあちこち歩き回り、午前中かかりとりあえずの手続きは終了。ここらあたりは全て自分でやり、さすが我が子と感心する。
午後は二人で観光に出る。バスや電車に乗るのに戸惑うが、なんとかいくつか観光地やショピング街を回る。マンチェスターの町並みも伝統を感じる。夕食もレストランでステーキを注文、ビールを飲む。こうしてイギリスでの暮らし方を学習させるのも目的のひとつである。しかしイギリスの物価は高い。日本の倍はする感覚である。
＜マンチェスター大学＞
＜●湖水地方●＞
明くる日から５日間のイギリスのイングランド北部やスコットランドの観光に出る。まずは湖水地方へ。イギリス鉄道のフリーパスを買っているので、鉄道を使っての旅である。
初めて乗る鉄道に戸惑いながら、なんとかマンチェスター駅から２時間ほどで、湖水地方の拠点ウインダミアにつく。ここはイギリスのもっとも有名な観光地であり、昔からの自然が残り保護されている。
宿はネットで予約してある。イギリスはＢ＆Ｂ（ベッドと朝食）と呼ばれる民宿みたいな朝食付きの安宿がたくさんある。きれいな町並みを歩き宿を見つける。
荷物を置いて歩いてボウネスまで歩き湖に出た。湖の周辺はたくさんの観光客であふれている。
あいにく雨が降ってきてボートに乗ることは断念し、引き返す。
＜泊まったＢ＆Ｂ＞
明くる日、朝食前に、近くの山、オレストヘッドに登る。牧場の脇を抜け、迷いながら３０分ほどで頂上に着く。湖や山々の眺めが良く、気持ちがよい。
朝食後、再び湖に出て船に乗り、対岸へ。そこから１時間歩いてヒルトップにある「ポターの家」に。ポターは日本でもおなじみのピーターラビッドの生みの親で、ここを愛し、この自然を残そうと買い取るという、いわゆるナショナルトラスト運動の先駆けを始めた人である。
今日は、ベン・ネビス登山のウオーミングアップもかねて歩くことにしている。田舎道を歩くのは気持ちがいい。イギリスではフットパスと呼ばれる小道が発達していて、時には牧場を横切り、家の脇をする抜け、標識も整備され歩きやすくできている。さらに２時間歩いてホークスヘッドという町へ着き、昼食。昼食時に飲んだビールはおいしかった。
酔いが回って、午後はバスで移動することにした。途中で乗り換え、グラスミアまで行き、文豪ワーズワースの生家を見学。英語で説明してくれるが半分くらいしか分からない。時々息子に聞く。
帰りにアンブルサイドで降り、湖の眺めがよいという展望台まで登る。よく歩いた。２０ｋｍは歩いただろう。歩いて湖水地方を満喫した１日だった。
＜ポターの家＞
|
