夕方６時くらいに麗江バスターミナルに着く。よく戻ってきた・・なんだか，懐かしい感じがした。まずは明日行く予定のバスの時刻を見ていたら，女性の客引きに捕まる。玉龍雪山観光なら７路のバス亭でここからは出てないと聞かされ，場所を教えてもらう。その後宿を進められる。まあ，四方街まで行くのも面倒だからいいかと決める。バスターミナル近くの宿に案内される。なんと２０元。もちろんシャワーはおろか，トイレも部屋には無い。まあ十分か。
さっそく食事に出るが，やはり古城しか行く所は無い。今度は町の裏側から入ることにした。地図を頼りに狭い町に入ると，もう迷路でどうなっているか分からない。賑やかな方へ方へと歩くとやがて麗江を治めた木氏一族が住んでいた「木府」の入り口「忠義坊」があった。そのうち見慣れた風景があり，四方街につく。やはりここだ。
 
＜２０元の安宿＞＜木府の入り口：忠義坊＞
そして明くる日，いよいよ最終日，今日は玉龍雪山観光である。まず耗牛坪に行きトレッキング，帰りにロープウエイで上まで登る予定である。手持ちの元が３５０元くらいと心細いのが気になるが，まあなんとかなると出発。
朝７時半に宿を出て７路バス停へ。２０人乗りくらいの小さなバスだが観光客は私一人。あとは現地の人である。
「耗牛坪」と書いた紙で行き先を確認。バス賃は３０元。あいにくの空模様で，雲がかかっていて山は見えない。ここまで天気に恵まれていたのに最終日にこれだ・・・と残念。しかしこれから晴れることを期待する。途中に検問があり係員が乗ってくる。言葉が通じないのでしらんふりをしていると，車掌が観光客だと教え，入場料１６０元を払うハメに。（当たり前なのだが・・・）予想以上の額で驚く。ここで１６０元払ったので、明らかに現金が不足する。車掌に日本円の両替を頼むが、できないと断られる。車掌は若い美人の女性であるが、気が強そうであなどってはいけない。
＜バスの中：立っているのが車掌＞
やがて，車掌に「ここだ降りろ」と降ろされる。耗牛坪には，こんなに早く着くはずはない。不信な気持ちでしぶしぶ降りたところは，やはりロープウエイの入り口，甘海子である。そうかやはり通じてなかったんだな。しかたなくまずロープウエイで上まで登ることにする。しかし料金１８０元が無い。駅のフロントに両替を頼むができないと言われる。
甘かった。現金が無ければなにもできない。しかたなく，日本人を待つことにした。しかしなかなか日本人らしき観光客は現れない。途方に暮れていたら約１時間後，日本人夫婦らしき人を見つけ，声をかける。その人がガイドにお願いして１万円を両替してもらい一息つく。今まで心細かったのが一変に、大きな気持ちに変わる。やはり「お金」は大切であるとつくづく感じる。
＜甘海子のバス乗り場＞
駅は大勢の人で混雑している。待合いの建物で１時間待ち，ようやくバスに乗る。１０分ほどで上の駅に着く。ここでもさらに行列，１時間ほど並びようやくロープウエイに乗る。ロープウエイは６人乗りで雲で視界はきかない。
＜ケーブルカー＞
頂上駅につく。頂上は雲の上で、晴れており玉龍雪山山頂がよく見える。下は一面の雲海であるが、しだいに雲が無くなり，下の方も見えるようになった。登ってきた甘海子付近も見える。よかった、展望を半分あきらめていたのだがやはり乾期である。
＜雲海＞
ゆっくりと歩道を歩き４６８０ｍの最高地点まで登る。歩道は整備されており，気軽にここまで来れる。しかし急ぐと高山病の症状が出る。防寒着を着込み，酸素ボンベをもっている人も多い。太陽が雪に反射し紫外線も厳しそうである。頂上駅の展望レストランでコーヒーを飲み，記念の名前入りメダルを買う。
＜玉龍雪山＞
下に降りたら２時ごろだった。下からも玉龍雪山がよく見えるように雲が晴れていた。もう少し観光できる。とりあえず近くの雲杉坪まで行ってみようと，止まっているタクシーに頼むが断られる。降りてくる客を待っているのだろう。バスも来そうにないし，仕方なく歩いて行くことにした。しばらく歩いているとバスが来たので乗せてもらう。なんと朝乗ったバスだ。車掌も同じ女性。耗牛坪まで行きたかったのになぜ降ろしたのと文句を言う。
こんどこそ耗牛坪まで行こうと思ったが、バスは白水河で折り返す。そうか、この７路バスは耗牛坪までは行かないみたいだ。車掌は、悪いと思ったのか、私を白水河で降ろし，耗牛坪までのバスに乗せようと手配してくれた。しかし手配してくれたバスは観光バスで料金が高い。時間も遅く断念して，近くの雲杉坪に登ろうと変更する。まずは白水河を見る。白水河は玉龍雪山から流れる川をせき止めた湖で，青い水が美しい。たぶん人工だと思われる千枚田みたいな地形もある。次に，リフトに乗ろうとすぐ上の雲杉坪まで歩いて行く。しかし、リフトは工事中で運転しておらず、やむなく引き返す。
白水河に戻ったあと，帰りのバスを待つが、なかなかこないので、とりあえず歩くことにした。少し歩いていたら、後方から「麗江」と表示した車がくる。個人経営の白タクみたいだが渡りに船。２０元で麗江まで帰る。
＜白水河＞
麗江まで帰ったが、時間が５時くらいと、まだ早いので白沙村まで戻って壁画を観光することにした。再び通りかかった旅行会社の車を拾い交渉。３０元でＯＫということで出発。３０分ほどで着く。ここは麗江を支配した木氏のふるさとで、壁画が有名である。壁画を見た後、土産物を物色していたら、ここで両替をしてくれた日本人夫妻と再会する。お礼を言う。
＜白沙壁画＞
白沙村はのんびりした田舎で、ゆっくりしたいが，待たせてある車でもう一つの観光地，玉峰寺に行く。閉館まぎわの玉峰寺を駆け足で見て回る。最上部にある有名なツバキもまだ蕾で花は付けてなかったが見ることができた。
＜玉峰寺＞
麗江に戻り，再び古城を歩く。今度は北側から入る。まず，宿を決めなければ。最後だから一番高い所にある見晴らしのよい所にしようと坂を上がる。途中にある望景客棧という宿にした。８０元とやや高いが最終日であり、奮発しよう。荷物を置くとさっそく下に降りる。今日は最終日なので買い物をしなければならない。町を歩きながらナシ族の人形，トンパ文字の入った装飾品や皮財布を買う。食事もナシ族が踊っている大きな店に入る。レーザー光線が行き交う，女性が踊り，男性が歌う。ビールとピーナッツで５０元と高いが１時間くらい時間をつぶす。
＜ナシ族の踊り＞
食事は新市街まで出て安食堂で食べる。娘さんらしい女の子が父を手伝っているほほえましい店である。１１時ころ宿に帰り，ベランダから夜景を見ながらビールを飲む。今回の旅行を振り返りながら，至福のひとときである。
＜望景客棧からの夜景＞
明くる日，早起きしてバスターミナルへ。空港までのバスは民航バスターミナルからシャトルバスが出ている。飛行機によりバスは決まっており，時間までバスターミナル周辺で朝食をとって，周辺を歩き回って過ごす。１０時発の飛行機で行きとは逆のコースで帰る。
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