＜● スペインまで●＞
出発１ヶ月前、ネットで成田→ロンドン到着が１２月２５日の往復航空券を買う。なんとこの日の持つ意味が分かったのは出発１週間前だった。
ご存じクリスマスの日であるが、この日はもちろん、翌２６日も Boxing day とやらでイギリスの交通機関は全面ストップしてしまうというのだ。
息子からのメールでそのことを知り、この日にロンドンで合流していっしょにバルセロナへという計画はもろくも崩れてしまった。
明くる日のロンドン→バルセロナ行きもネットで探して買ってあるのだが、格安航空券なのでキャンセルもできない。
あわてて、他の方法を模索すること３日、リバプールからバルセロナの便があることを見つけ、息子はマンチェスターからタクシーでリバプールへ行き、バルセロナで合流という方法に落ち着いた。
＜凍り付くシベリアの大地＞
夜行バスで２５日の早朝、東京に着いた。飛行機は成田発１１時３０分である。シベリア周りで天気が良かったせいか、上空から新潟、日本海、シベリア、北極海、バルト海とまるでグーグルアースで旅行しているようによく見え、たいくつしなかった。とくにシベリアは茶色のツンドラ（あるいはタイガ）らしき大地に所々、雪や川のところがわかり、まさに秘境という感じで興味深かった。
時差の関係で、同日２５日午後３時くらいにヒースロー空港に到着した私は、閑散とした空港内でかろうじて走っていたシャトルバスでロンドン市内へ。
もうすっかり暗くなりかけているグリーンパーク内を歩いてクロムウエル通りへ。ここのあたりで予約していた宿を探すが、なかなか見つからない。通行人に聞いてようやく見つける。
宿は一泊２０ポンドの安宿で、部屋にはトイレ、シャワーなしであるが、一人で泊まる分には十分である。
夕食に出る。クリスマスということで町は閑散としており、店もほとんど閉まっていたが、近くのイタリア料理店が開いていて食事を済ます。
＜未明のロンドン（テムズ川、ビッグベン）＞
明くる日、５時半起床。午後からルトン空港からの便をeasy jetで予約してある。
まだ暗い中、６時にホテルを出て歩く。交通機関が無いので、観光がてらロンドン市内を歩いて移動する計画である。テムズ川まで出てロンドンを縦断し、２時間ほどで、キングスクロス駅に着くころにはあたりはすっかり明るくなっていた。
ここから高速鉄道（テムズリンク線）があるはずはずだが、やはり休みで、代行バスでルトン空港へ。ロンドンには５つもの空港があり、easy jet などの格安飛行機は、北西のルトン空港から出ている。このあたりはネットで調べておいた通りで困らない。
時々、息子に電話するのだがつながらない。無事着いているだろうか心配になる。しかし、海外でも使える携帯電話は便利である。いろいろ便利な世の中になったもんだ。
約２時間の飛行で４時ごろ、ようやくバルセロナに到着。
＜ランブラス通り＞
＜●バルセロナ●＞
息子は早朝マンチェスターを出発しているので、昼頃バルセロナにつき、自分で観光しホテルに入っているはずである。宿は旧市街の観光名所、カタリュニャ広場からランブラス通り沿いにある。通りは人通りが多く、ところどころで大道芸人がパフォーマンスをしている。特に動かない銅像のまねが面白い。
通り沿いの宿は、すぐに見つかる。半年ぶりの見る息子は少したくましくなったように感じた。
夕方、周辺の王宮周りを歩く。クリスマスということで人通りやイルミネーションがすごい。カテドラルの中にも入る。たくさんの人がお祈りをしている。
久しぶりの再会を祝って、通り沿いの魚料理のレストランに入り一杯やる。帰りにも通り上にある屋台でスペイン名物パエリアを食べワインを飲む。パエリアは日本人にぴったりの料理で、実においしかった。しかし、日本人同士が異国で再会するなんて、面白い。
＜魚料理＞
明くる日は、バルセロナ１日観光。バルセロナといえば、まずはやはりサグラダ・ファミリアである。地下鉄で乗り換えながら移動し到着。駅、を出るとたん、目の前にそびえ立つ不思議な建物は、テレビなどでおなじみである。
アントニオ・ガウディーのこの建築物は、やはり想像していたより奇怪で大きい。中に入ると資材が置いてあったりして、まだ建築中ということが分かる。狭いエレベーターで上まで登る。さらにらせん状の階段を上り頂上付近まで行く。通路や窓には壁やガラスなど無く、外を覗くとさすがに怖い。
バルセロナ市内が一望できる。眺めを堪能したあと、地下に降りる。地下は博物館になっており広い。
＜サグラダ・ファミリアはまだ建築中＞
建物の全景を入れるため、近くの公園で、写真を撮る。ここで寝ていた浮浪者の写真を撮ったと絡まれ、逃げ出す。危ない、危ない。いろいろ用心しなければと改めて思う。
次に、再び地下鉄に乗りグエル公園に行く。ここもガウディが作ったもので、当初は宅地を造成したのだそうだが、入居者が少なく中止になり、今は公園になっている。面白そうな建築物が並んでいる中で、たくさんの人が、思い思いに過ごしている。
＜グエル公園＞
ゆっくりしたかったが、なにせ１日しか時間がない。近くで昼食をとり、再びランブラス通りまで戻り、コロンブスの塔、ピカソ美術館を見る。コロンブスはここから世界１周の旅に出たという。塔は残念ながら工事中。ピカソ美術館はあまりピカソの作品が無く少々期待はずれ。
５時の飛行機でマドリッドに移動。
飛行機はネットで予約済みである。鉄道もあるが、時間を考えると少し高いが飛行機がいいと判断して、あらかじめネットで予約していたのでスムースに移動できた。
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